割れないガラスが無い理由

近年では、地球温暖化の影響もあり大型の台風が増えてきました。台風によりガラスの被害が増えたことからシーズン前には、窓ガラスの対策について多くのお問い合わせをいただきます。

「窓ガラスが割れ為の対策はありますか？」

「当園では強化ガラスなので大丈夫ですよね？」

など、強風の被害を心配されている内容がほとんどです。

結論から申し上げます、窓ガラスはどんなに強化しても「絶対に割れない」と言い切れるものはありません。強化ガラスや防犯ガラス、合わせガラス、網入りガラス、ペアガラスなど様々な種類の窓ガラスが、【割れないことを目的としたものではない】のです。

ここではガラスが割れないと言えない理由と、台風の対策としてよく見かける養生テープについてご紹介したいと思います。

ガラスの種類

ここでは、ガラスの種類について触れていきます。

フロートガラス・・・一般的に使われている代表的なガラス。

複層ガラス・・・ガラスが2枚使われており、ガラスとガラスの間に空気層を作っている。断熱効果が期待できるガラス。

複層ガラス（Low-E）・・・通常の複層ガラスの効果プラス、遮熱効果、紫外線カットの効果がある。

網入ガラス・・・ガラスの中にワイヤーが入っているガラス。火災時に飛散や脱落を一定時間防ぐ効果がある。強度的には、フロートガラスに比べ少し上がる。

合わせガラス・・・ガラスとガラスの間にフィルムをサンドしたガラス。強度や飛散防止効果がある。

強化ガラス・・・面での衝撃にはフロートガラスに比べ3～5倍ある。しかし、点の力が加わると全てが粉々に割れる。保育園などに導入されている事が多い。

どんなに高いガラスに変えても

上記で上げたように、ガラスには様々な種類があり、強度も様々です。しかし、どの種類のガラスでも【割れない事を目的にはつくっていない】という事を知っていただきたいです。

以前、施設の職員の方とお話をした時に、「うちの施設は、強化ガラスだから安心して過ごすことができるんですよ～」と仰っていました。

強化ガラスの本当の特性をお伝えしたところ、目が点になっていました。（笑）

こちらの施設の方は、本当の特性とは少し違ったイメージを持っており、本当のことが早く知れたことでとても感謝をしていただきました。

このように、名前だけでガラスの安全性を紐解くと何かあったときに取り返しのつかない後悔をする恐れがありますよ。

皆さんには、ここで考えて頂きたいです。

「どんなに高価なガラスに替えても【割れる】んです」

この事実を知ってもまだ、高価なガラスを希望しますか？

ガラスは、【割れる】という事を理解したうえで、割れた時に被害を最小限にするためには、どのような対策をするかが重要になってきますね。

対策方法

料金が安く明日から始められる対策方法が、【窓ガラスフィルム】を貼り付けることです。

窓ガラスフィルムには、ガラスの飛散防止効果や紫外線99％以上カット、省エネ効果、防犯効果、目隠し効果と言ったように様々な種類のフィルムがあります。

ご自宅の窓ガラスに合わせてフィルムを変更するのもおすすめですよ！

養生テープは意味あるの？

その答えは、【まったくの無意味】でした・・・

よく、台風前になるとホームセンターから養生テープがなくなります。これも、間違った認識をされている方々が多いことの証です。

養生テープは、養生テープとしての本当の使い方があります。ガラスの飛散を防止するために使うものでは無いのです。

本当に時間がなく、今すぐ対策をしたい方は、養生テープではなくべニア板を打ち付けるか、布製のガムテープをガラス面が見えなくなるまで貼ることをおすすめします。

ただ、そんな家を傷つけるようなことはしたくないですよね？

私が、ここまではっきりとお伝えするのは、過去の実体験があるからです・・・

過去の実体験から皆さんに伝えたいこと・・・

私の祖母はガラスの被災者です。

いつもと変わらぬ生活をしていたある日、突如として自宅前で竜巻が発生して、祖父母の家を通過していきました。

祖母は、その日リビングでテレビを見ており、竜巻に気が付いた時には時すでに遅しでした。

リビングの窓ガラスは粉々に割れて、破片が祖母に突き刺さりました。

命は助かったものの、ガラスの破片の一つが左腕の神経まで達しており、障害が残りました。

このガラスが割れて怪我をする事故を知っているからこそ、皆さんにもしっかりした事実を伝えたいのです。

事故にも、【防げたもの】【防げないもの】がありますが

私の祖母が経験した事故は、ガラスに対しての対策をとっていれば【防げた事故】だと思っています。

まとめ

【対策】というのは、どうしても後回しになりがちです。

ただ、少しでも多くの方がこのブログを読んでいただき、ガラスの怖さを知ってほしいです。

そして、知った事実を多くの方にも共有してほしいです。

【”知っていてそれを伝えないのは罪である”】私は、この言葉を常に心がけて1枚でも多くの窓ガラスにフィルムを貼り続けます。